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こぜに vs MUGEN

こぜにのMUGEN関係のブログ きっとずっとグダグダ

世界のパチモン:電光超獣ジエンドロン③

暗くてパソコンが一台しかない部屋。
その前には一人の少年が机に伏せていた。
「……」
武次は正体不明の敵にジエンドロンを封じられて以降自信を失いこうして何も出来ずにいた。
その間にも部屋の外の電子システムはコピージエンドロン達の攻撃を受け社会は混乱に包まれていた。

「……」
その時沈黙のパソコン画面にヤバいくらいノイズが走った。
「……るか!…聞こえるか!」
「ジエンドロン!?」
武次が顔を上げると全く見覚えの無い四角い頭が映っていた。
「少年!我々に危機が迫っている!」
厳しい女上官めいた電子音声でコンピュートロンが言った。
「いや私のいる電子スペースがヤツらに侵食されもうヤバいのだ。私をそこから実体化させて出してくれ!アクセスコードはkonnpyuutaaobaatyann」
「……」
武次が仕方なく入力してやると画面からヌルッとコンピュートロンとキ    ムが滑り出し床であぐらをかきだした。
「いやぁすまない助かったよ死ぬとこだった」
「グゴオ」

「…君たち…あそこで戦ってた…よく助かったよね」
武次が心配するでもなく言った。
「…ジエンドロンは最強の怪獣なんだ…様々な怪獣の個性となる部分を全身に備え、どんな距離の戦闘にも対応できる無敵の怪獣…」
「グゴオ」
「…だけど本物のジエンドロンには心優しい怪獣の心も合体しているはずなんだ。だからもし彼がコピーの強化材料にされてしまったら、その後はずっと苦しみ続ける事になるんだ…」
「ピガー」
「だから僕は助けたいんだ…彼は僕の、友達だから…」
「うーん思いの強さは伝わったけど我々に言われてもどうしようもないなあ、そういうことは本人に直接伝えるのが一番だ」
コンピュートロンがやる気なさげに言う。
「本人に……そうか!やらなきゃいけないことが一つ思い付いたよ。君らもどうせこの後逃げ続ける予定なんだろ?作業が終わったら手伝ってよ」
武次は言うなりパソコンに向かいなにやら始めた。
「やれやれ…またこうなるのか」
コンピュートロンとキ   ムは窓から飛び出し束の間の休息に向かった。
‐‐‐‐
次の日の夕方、武次PCの前に再び一人と二体が集合していた。
「……よし、やってくれ」
「グゴオ」
宇宙原人キ    ムがキーボードでKiKaiKaiJuu.COMPUTRONと入力すると、コンピュートロンが01化して画面に吸い込まれた後、武次まで01化して転送されてしまった。
「うわあああ…」
画面上でコンピュートロンと謎ウェットスーツ武次が重なり融合した。
やがてその姿が完全にコンピュートロンになると直ちに廃大学サーバへと飛んでいった。
‐‐‐‐
融合コンピュートロンがバグマグラー微小体の群れを巻き上げながら着地すると目前では巨大な影が聳え立っていた。
コピージエンドロンは二倍の大きさになり頭も手足も羽も四つずつに増え尾は二本になっていた。
「グッグッグッ」
「また雑魚が無駄な抵抗をしに来たようだな…暇潰しに相手してやれ、ジエンギドラ」
武明が余裕綽々の冷めた声で命令する。
「なんて雑な合体だ…僕のデザインが台無しじゃないか」
融合コンピュートロンが武次の声で身構えた。
「グッグッグ…」
ジエンギドラが太さも数も二倍となった稲妻めいた光線を角から発射し足元からコンピュートロンの背後にかけてまでも一帯を焼き払おうとする。
さっきまで増殖を続けていたバグマグラー達だったものが辺り一面に転がる中コンピュートロンはファイアウォールを傘のように前方斜めに掲げた状態で疾走する。
対しジエンギドラは身体を反転させると二本の尻尾のダブルハンマーで上から容赦なく叩き潰す!電子壁は粉々となりコンピュートロンは地面にワンバウンドしたような動きで吹っ飛び大学校舎群に突っ込み瓦礫の下敷きとなる。
ジエンギドラは不気味な笑い声を響かせたまま四つの首で火炎と冷気を交互に吐き出して更に追撃をかける。
大して動きのない事を確認すると四枚羽の動きで吸い込むような突風を生み出し瓦礫と共に引き寄せながら刀の腕を滅茶苦茶に動かしミキサーめいて細切れにしようと待ち構える。
姿が露出したコンピュートロンは横倒しになった状態で、口から七色に光るディスクを吐き出してジエンギドラを狙う。
それは首の一本の根元に刺さるが切断には至らず、コンピュートロンは更にディスクを二枚吐き出すと両手の指に通しハンドカッターとしてジエンギドラの刀と競り合う。
それもまもなく砕かれ手数の多い相手の刀二振りがコンピュートロンの胴体をX字に裂傷する。
大ダメージを受けたコンピュートロンがたたらを踏む中、ジエンギドラの胴体の宝玉二つが全てを終わらせるべく極太ビームのエネルギーを充填し狙いを定める。
コンピュートロンはファイアウォールを生成しそれを踏み台にして飛び上がる事で射程を逃れようとしているようだが、ジエンギドラの邪笑は収まらない。極太ビームの更に二倍サイズなどその程度で逃れられるはずもない。
激しい光がファイアウォールを突き抜け破壊し大爆発を生むなか、コンピュートロンは空中で両乳首に手を構えアンインストール光線のような光線をジエンギドラへと放つ。
それは首に刺さったディスクへと照射されるがジエンギドラは堪えず、更に火山弾と稲妻状光線で一斉掃射をかけ圧倒的爆風で灰燼に帰さんとした。

勝ち誇るように立ちはだかるジエンギドラ、対するコンピュートロンは全身に損傷を受け満身創痍で膝をつきながらそれを見上げていた。
「この戦力さでよくもここまで粘ったものだ。だが終わりだ」
武明が言い放つが、武次は既に目前の敵を見ていなかった。
「……ジエンドロン、僕は今、君に君の大好きなカッコいい怪獣のデータを送った…それも世界一カッコいいやつだ」
ジエンギドラの首に刺さったのは怪獣データを記録したディスクであり、そこに撃ち込まれた光線はアンインストール光線の対となるインストール光線であった。
「……」
ジエンギドラの中にデータが流れ込み、その意思の片割れがファイルの解凍を試みていた。
「小癪な真似を…とっとと削除してしまえ」
武明の意図に反して、コピージエンドロンもまたコピーであるためファイルに興味を示し妨害をしなかった。
『(……こ、これは……)』
データを見た意識は驚いた。
それは武次が再度、一から描きなおしたジエンドロンのスプライトシートだったのだ。
「世界一カッコいい怪獣はお前だジエンドロン!そんなカッコわるいやつのパーツなんかになってやる必要ない!!」
武次の叫びに呼応するように、ジエンギドラの二つの胴体の赤い宝玉のうち一つが青い点滅を見せた。
そしてジエンギドラの全身にノイズが走り倍化していた部位が粒子めいて飛散、分離を始めた。
「今だ!」
「グゴゴオオ!」
画面の外側で宇宙原人キ       ムが原人高速タイピングを行う!
実行されたコードが光としてコンピュートロンに降り注ぎ、散ったジエンドロンの粒子がそこを目指し集まってきた。

コンピュートロンの腕にはジエンドロンの刀が装備され、肩には翼、背には甲羅、胴部に反射鎧、脚には怪獣の太い足、尻尾、二本の首が合わさり、最終的には普通のジエンドロンの姿になった。
「…すまなかった、ありがとう武次」
「戻ってきてくれてありがとう、一緒に決着をつけるよ」

「グロオオオオオ…」
ジエンギドラは失った部位を補うため周囲のバグマグラーを貪り食い、全身をバグったように歪ませながらも立ちはだかり続けた。

電光超獣ジエンドロンとジエンバグラマグラギドラが電子大学校舎の並び立つ夜景の中で向かい合う。
二体は同時に胴部極太ビーム発射!
ジエンバグラマグラギドラの光柱は相変わらずジエンドロンの二倍!だがそれにもバグったノイズが走り出力が不安定!
稲妻光線を撃ち合うも一進一退の押し合いとなる!
二本と四本の刀の剣戟!ジエンバグラマグラギドラの余る腕が隙を狙うがそれも点滅しジエンドロンの斬撃がその腕を切り飛ばす!
そのままジエンドロンは二本の角を突き刺し敵の両半身を加熱と冷却で襲う!ジエンバグラマグラギドラのノイズが更に酷くなるが四本の足でドロップキックを放ちジエンドロンを弾き飛ばす!

「グジュウウウ…」
「止めを刺せジエンバグラマグラギドラ!」
「グウオオオオ…」
「行くよジエンドロン!」
ジエンバグラマグラギドラ全身のブロックノイズが鱗のように風に揺れる葉のように振動する!
そして極太ビームに稲妻光線、火炎と冷気に加え突風波を織り混ぜた一斉攻撃!
凄まじい属性エネルギーの集合体がジエンドロンへと押し寄せる!
対するジエンドロンは身体の前に刀をX字に構え防御!しかしそれでは盾にならず心もとない!
全開放攻撃は容赦なくジエンドロンに直撃している!特に刀と胴部反射鎧は溶けださんばかりの白い発光をみせる。
強まる力の濁流の中でジエンドロンの刀が光に溶けていく…赤と青の輝きを帯びてその光は背後へと流れていく。
遂にはジエンドロンの身体が前方へと傾き―――。

けたたましい爆発と共に全属性攻撃が止む。
立ち続けるジエンバグラマグラギドラ…その背後には背中合わせに、刀を残心して静止するジエンドロンがいた。
その二振りの刀身は赤と青の輝きを纏って伸びていたが、やがて刃ごと消滅した。
ジエンバグラマグラギドラの胴体はX字に大きく斬り開かれ、ぶつ切りとなった怪獣はまもなく崩れ落ちた。
コピージエンドロンだったものは悲鳴のような異音を発しながら微塵となり蒸発していく……。
「やった…!」
ジエンドロンの中で武次が歓喜する。
だがその時、高エネルギーを浴び続けていた胴の反射鎧も霧散を始め、ジエンドロンもまた身体を保てなくなっていた。
「武次…この勝利はまさしく君が勝ち取ったものだ。これからも一生懸命に創り続ける、その魂を忘れないでくれ」
「そんな…ジエンドロン…」
合成怪獣ジエンドロンは再び粒子となって散り、融合コンピュートロンがそこに残された。
「たぶんこの空間ももうヤバい、早く脱出しよう」
「グゴオ」
キ    ムが帰還コードを打つとしばらくして武次とコンピュートロンが部屋PCへと転送された。

バグマグラー増殖場とコピージエンドロンを破壊したことにより社会電子システムへの攻撃は止みそれ関係の世界に平和が訪れた。
それでも落ち込む武次の姿にコンピュートロンとキ     ムが困り果てていると、パソコンの通信ケーブルに電線から細かい光の粒が流れこみ始めた。
それは謎の断片データとして武次PCに入り込み、新しく描きなおしたジエンドロンのファイルと勝手に結合しているようだった。
「…これは…?」
やがてその画面には初めて出会った時と同じように合成怪獣ジエンドロンの姿が映っていた。
「描き直した身体、なかなか動けて快適じゃないか」
「ジエンドロン!帰ってこれたんだね!」
「心配させて悪かったな…もう今度からは怪しいファイルは開かないようにするよ」

画面の割れたパソコンが大量にある暗い部屋。
「ホアアアアアアアア!!!!」
狂乱した武明が目にするもの全てに拳を叩き込んで拳を腫らした。
悪事を行う様子を伺っていた謎の黒い存在もいつの間にか見限りいなくなっていた。
「ドンベイチャアアアア!!タピオカパン!!!天皇陛下バンザアアアアアアアアア」
武明はキーボードを振り回して破壊し地団駄を踏みながら転倒して頭を強打した。

「お兄ちゃん、またゲームで負けたのかな…」
下の階で武次が騒ぎを聞き流した。
「武次、平和になった事だし俺は怪獣の画像データ探しに行ってくるぜ」
「ええー、懲りないなあ…暴れ回っちゃダメだからね」
「わかってるって」
ジエンドロンがケーブルを移動しネットの海へと旅立った。
武次は一息ついた後、今度は彼が嫉妬するような新しいデザインを考えてやろうと机に向かった。

(終)
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  1. 2019/08/15(木) 17:01:36|
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世界のパチモン:電光超獣ジエンドロン②

物理的に破壊された東京(ひがしみやこ)大学のホームページのあった跡地の電子ワールド。
リュックを背負った笑顔の謎の外人が遥か遠景にそびえたつその空間に、大学校舎がループして建つ街並みが広がっていた。
そしてそこに二体のパチモン怪獣が住み着いていた。
「ここは404 Not Foundです、よそへ行って下さい」
「グゴオ」
機械怪獣コンピュートロンに宇宙原人キ         ムである。
コンピュートロンはワクチンソフトのバイトを追い出されここにたどり着き、アクセス者を騙して追い出しながら隠れ住んでいる。
キ   ムは信次によりネット上の捨てストレージに放置されたあと脱走し大学HP跡地に流れ着いた。最初はコンピュートロンと縄張り争いしていたが永遠に決着がつかなかったため諦めてルームシェアしている。
そんな彼らの最近の悩みは襲い来る電子ウイルス怪獣の増加である。武明の産み出したバグマグラーの亜種が大量に送り込まれてくるのだ。この一ヶ所だけでこれほど現れるということはネット全土ではおびただしい数が増殖し様々なサイトやデバイスを攻撃している事になる。
単体での強さは相変わらずだがあまりに大量であるため、コンピュートロンの知らない所では各地のシステムが疲弊し麻痺に追い込まれていた。

そしてまた大学跡地に電子ポータルが開く。コンピュートロンとキ    ムが身構えた時、それは地響きと共に降り立った。それを見たコンピュートロンの頭上に瞬時に黄色い警告マークが浮かぶ。
「お、お前は!!」

‐‐‐‐
「ちぇっ、何だよ」
一方、武次少年は力作のジエンドロンのドットを投稿サイトにアップした。高評価が来るかと思った矢先、いきなり非難コメントが相次いだのだ。
その内容は「お前のせいだったのか!」「こんなもの作りやがって!」「通報しました」などというものだった。
「…俺がネットに出る前から知ってるような反応は確かにおかしい。誰かがなりすましているのか…?」
ジエンドロンも納得いかず近頃増えているウイルス怪獣の仕業と疑った。
「どうにかして犯人を見つけられないかな?」
「まずは俺に関する文句と目撃情報を洗ってみよう、気は進まないけど…」
一人と一匹が行動開始しようとした時、ジエンドロンのいる電子ワールドに3つも電子ポータルが開いた。
そこから現れたのはダークネスバグマグラー、バグマグラー・イマーゴ、バグマグラーMk-ⅩⅢであった。
「チッ、またコイツらか!」
「ジエンドロン、早いとこやっつけよう!」

早いとこやっつけ、ダークネスバグマグラーは火だるまになりバグマグラー・イマーゴは氷漬けで粉砕され、バグマグラーMk-ⅩⅢに尻尾の結晶ハンマーが振り下ろされようとしていた。
「ジエンドロンストップ!」
「どうした武次?」
「まだトドメを刺しちゃダメだ…もっと痛めつけ…死ぬ寸前まで追い詰めて追い詰めて…逃げ出したくなるほど徹底的に虐め抜くんだ」
「なるほど」
そしてジエンドロンは尻尾を巻き付けて刀を抜き……

‐‐‐-
「ピガガー!」「ウゴオ!?」
コンピュートロンとキ     ムが同時に吹き飛ばされ電子大学校舎ジオラマに激突し破壊した。
その対決相手は、まさしくジエンドロンであった。
「グッグッグッ」
ジエンドロンは不気味な笑い声を上げながら翼を開き二体へと猛進!風圧で周囲の校舎街並みが砕ける!
「グゴオ!」
宇宙原人キ    ムは立ち上がりチョップ斬で迎え撃つ!ジエンドロンの腕の刀がそれを捉え鍔競り合う!キ   ムの腕から01粒子が血のように散っている!
コンピュートロンもアンインストール光線をジエンドロンへ放つ!だが胸部装甲にプロテクトされ無傷!
ジエンドロンの肩の角がキ   ムの角に絡まると同時に強力の尾のスイングがコンピュートロンを捉える!
再び二体が宙を舞い、街並みに激突し転げ回った。
ジエンドロンは二つの頭でそれぞれ睨み付けながら一歩一歩と迫っていく。
そして肩の角から稲妻めいた光線を撃ち地面をなぞるようにして目前一帯を破壊し二体を瓦礫の下敷きにした。
「ハッハッハ、いいぞジエンドロン。その調子で大学サーバを完全破壊してしまえ!」
武明が笑うとジエンドロンもにやりと邪笑を浮かべていた。

その時同じ空間に電子ポータルが開いた。
「グエエエン!」
ボロボロのバグマグラーMk-ⅩⅢが泣きながら飛び出してジエンドロンへとすがりつく。
それを追うように現れたのもまた、ジエンドロンであった。
「やっぱりもう一匹いる!」
「お前…俺のパチモンか?」
出てきたジエンドロンが問うともう一匹は睨み返し牙を剥いて見せた。
「グエエエン…グエエエン…ン?」
泣きじゃくるバグマグラーMk-ⅩⅢに対しジエンドロンは刀を掲げた。そしてその首を斬り落とす!!
「な…なんて事を!僕たちでも流石にそこまではしなかったのに」
「そうだぞ」
「グッグッグッグッ…」
笑う悪しきジエンドロンの胸の赤い宝玉は邪悪に赤く輝いていた。
「ジエンドロン、とにかくコイツの悪事を止めさせよう」
「勿論だ武次…風評被害もいいとこだ」
一方で武明も自室で眼鏡を光らせていた。
「フッ、オリジナルが現れたか…どちらが強いかお手並み拝見といこうじゃないか」

ジエンドロンとコピー・ジエンドロンが同時に顎を開く!
かたや紅の頭部から紅蓮の炎を、かたや蒼の頭部から凍てつく吹雪を吐きつけぶつけ合う!
やがて互いにもう一方の首からも焔と冷気を吹き激しい爆発が辺りを包む!
蒸気を突き抜けた両腕の刀が交わる!反動に弾かれる二体は踵を返し力強い尻尾が衝突!その先にある結晶体同士も激突しあう!
「フン、流石に互角か」
「ジエンドロン、隙を見つけるんだ」
武明と武次がそれぞれ呟く。
尻尾の絡みを解いた二体は翼で突風を起こしながら飛び退さり距離をとる。
コピージエンドロンはそのまま両腕を広げると刀で校舎群を壊しその瓦礫を強風に乗せてジエンドロンの目を潰そうとする。
対する突風で瓦礫は周囲に飛び散るだけに止まるがこの時コピージエンドロンの胸の宝玉には光が集束していた。
「遅い!くたばるがいい!」
「グオオオ!!」
コピージエンドロンの胸部から極太ビーム発射!風を突き抜けてジエンドロンへ迫る!
爆発閃光!武明とコピーが同時に邪笑を浮かべる!
だが光の向こうのジエンドロンは不敵な笑みを浮かべている!胸のバリアーに集まった光線を自らの宝玉へと送り増大した極太ビームを放つ!
「!!」
ビームは辺りの地表を破壊しながら直進しコピージエンドロンを飲み込む!激しい爆発が電子ワールドを照らす!

ジエンドロンがゆっくりと歩を進める。その前のコピーは全身が黒く煤け膝をつき沈黙していた。
「勝負あったな」
しかしコピーはその白い眼を開き睨み上げた。
「少しはやるようだな…だがコピーがこちらに在る以上…弱点を把握できる事を忘れるな」
武明はその言葉と共に電子ポータルに一つのファイルを送った。
「こっ…これは……!」
その禍々しい圧縮ファイルを見てジエンドロンは驚愕した。
「いったいどうしたんだ!ジエンドロン!」
かっこいい怪獣フォルダ.zipは闇のオーラを放ちながら迫った。
「ククク…ジエンドロンの趣味はカッコいい怪獣のデータ集め…このフォルダには僕の厳選した無数の怪獣画像が入っている…中にはリークさせた来年と再来年の海外映画の怪獣も入っているぞ」
「ググ…!」
「ジエンドロン!危険だ逃げろ!!」
「クソッ…嘘か本当かプレビューしてやる」
ポチッ
「ジエンドローーーン!!!」
ジエンドロンは暗黒zipを保存した瞬間、その中に吸い込まれ、そのファイルもすぐに電子ポータルへと消えた。

「そ、そんな……」
「ククク……フッハハハ!これで邪魔なオリジナルは消え去った。コイツをコピージエンドロンの更なる改造材料にして電子ワールドを壊滅させてやる!ハハハハハ……」
暗雲渦巻く廃大学サーバでコピージエンドロンが吠えると、その足元から無数のバグマグラー亜種が電子ポータルへと飛び込んでいった……。
  1. 2019/06/06(木) 19:28:41|
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世界のパチモン:電光超獣ジエンドロン①

暗くてパソコンがいっぱいある部屋。
「くそう、コンピュートロンめ…僕の史上最高傑作であるバグマグラーⅡと超最強のデスバグマグラーまでもいとも簡単に放り投げやがって…絶対に許さん…!!」
武明がブチギレているとパソコン画面にヤバいくらいノイズが走った。
「ヒエッ」
「フハハハハ…」
画面には黒く陰り謎めいたシルエットの宇宙人が映っていた。
「な、なんだお前は」
「私の名は言うなれば、?????と言ったところか」
?????はマントを翻し笑った。
「強い怪獣が作れなくて困ってるようだな…私がネットの海からスゴイいい感じのデータを見つけてきてやったぞ」
?????はそう言うとパソコンを勝手に遠隔操作し始め画面に怪獣のドット絵を表示した。
「こっ、これは……」
武明が思わず息を飲む。
「フハハハハ!素晴らしいだろう?これを解き放てばこの貧弱な世界は瞬く間に破壊される。お前は無敵となり私は世界の支配者になれるというわけだ!」
「すごい!早速コピペしよ」
武明は最強怪獣のコピーを始めた……

‐‐‐‐

時はさかのぼりしばらく前。
「よっしゃ出来た!」
少年・武次はパソコンの前で一人ガッツポーズした。
一ヶ月かけて作っていた怪獣のドット絵が完成の時を迎えたのだ。
それは怪獣図鑑に載っているいろいろな怪獣のパーツを組み合わせた「ぼくのかんがえたさいきょうのかいじゅう」だ。
どっかのパチモンブロマイドのように写真を切り貼りしたものではなく、一から自力で描き写した力作であった。
「名前はどうしようかな…」
武次が悩んでいると、デスクトップ画面のごみ箱アイコンが突然回転しはじめ、いきなり見慣れないアイコンを吐き出した。
「?」
おどろおどろしい色とトゲトゲのZipファイルが震動しながら解凍され、なんとなく見覚えのある絵柄の怪獣が出現した。
「ファイル名:オオマダラバグマグラー.jpg?」
武次が顔をしかめたとき、オオマダラバグマグラーはデスクトップ上のアイコンを喰らい始めた。
「ああ!おいやめろ!」
マウスポインタで突き刺そうとするも矢印も食われる!
オオマダラバグマグラーはそのまま武次の自作怪獣フォルダに移動すると舌なめずりした。
「まさか!」
そして武次の作った怪獣ドットを作った順の並びで喰う!
「あなたを詐欺罪と器物損壊罪で訴えます!理由はもちろんお分かりですね?あなたが皆をこんなウラ技で騙し、怪獣データを破壊したからです!覚悟の準備をしておいて下さい。ちかいうちに訴えます。裁判も起こします。裁判所にも問答無用できてもらいます。慰謝料の準備もしておいて下さい!貴方は犯罪者です!刑務所にぶち込まれる楽しみにしておいて下さい!いいですね!」
武次が泣いているとオオマダラバグマグラーは遂に最後の名称未設定怪獣を食べようとしていた。
「ジ・エンドだ……」
絶望して呟いたその時、名称未設定怪獣のファイル名に異変が起こり、なぜか音声入力されていた。ジエンドダ.png
「ガ?」
そしてオオマダラバグマグラーの上顎には刀のような刃物が下から突き刺されていた。
「!!」
武次の目の前では最強怪獣の画像ファイルが形を変え、ゲーム画面めいてオオマダラバグマグラーと同じ空間に立ち相対していた。
その姿はフレムラーとブリザラーの双頭、両腕にバギラの刃を持ち、翼がステルガン、胸がメタラス、背中がボルカドン、肩の角がアノシラス、尾がバモラ、尾の先の結晶がギラルスの合成怪獣である。
「ようし、行けー!」
武次が拳を振り上げると、怪獣の胸の赤い宝玉が青い輝きを放って呼応した。
「ゴガアアア」
オオマダラバグマグラーが刺さった刃から離れると合成怪獣はもう片方の刀を腰だめに構えた。
対しバグマグラーは何も考えず全力の突進を仕掛ける。それは怪獣の胸バリアーと衝突し完全に無効化された。
合成怪獣は片翼で旋風を起こしバグマグラーを巻き上げる!
「ガ!?」
そして身動きのとれない所に刀を抜き一気に斬り上げる!斜めに走る斬痕に断末魔を上げるオオマダラバグマグラー!
そして倒れこんだところを合成怪獣は放り投げゴミ箱にシュートしてゴミ箱を空にして完全に消滅させた。
「す、すごい!やったあ!」
「…ふん、まあこんなもんだ」
「え?君しゃべれるの?」
「設定と違ったか?じゃあ黙る」
「いや、しゃべれる怪獣とも合体してるってことにしとけばしゃべれるよ」
「わかった」
「どうして僕を助けてくれたの?」
「俺を含め一生懸命創ってくれた怪獣データが消されるのを黙って見ていられなかった。少し遅かったようだが…」
「君が残っただけでもよかったよ!動くところも戦うところも見られたし」
「ところで…名前、付けなおしてくれない」
「ジエンドダ…たしかになんか変だな…じゃあジエンドロンで!」
こうして武次と合成怪獣ジエンドロンの戦いの日々が始まった。

彼らは気づいていなかったが、この時デスクトップのゴミ箱が揺れ、中から黒い影が二人を覗いていた……。
  1. 2019/05/15(水) 01:38:18|
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世界のパチモン:KKKJ.COMPUTRON

信次がパソコンをやっているといきなりノイズが流れた。
「ヒエッ…」
お化けかと身構えているとなんか違うやつが映った。
「…私はハイパチエージェント・機械怪獣コンピュートロン。」
それは赤い体に、銀色の箱形コンピューターの頭に2本のアンテナ、胸には黄色い皿状の物体が2つ並んでおり乳首めいた銃口が立っていた。
「電子ワールドに危機が迫っている。最強の怪獣、ジエンドロンが送り込まれてきたのだ。」
「ヒエッ…」
「私は東京(ひがしみやこ)大学のコンピューターに閉じ込められている。奴が来るのも時間の問題だ。今すぐアクセスワードを入力してくれ」
「ヒエッ…」
「私をそこのコンピューターから外に出させてくれ、まじで殺される」
冷徹な女上官めいた無感情な機械音声で情けない台詞を吐いた。
「ええ…戦うんじゃないの…」
「私では到底太刀打ちできない。アクセスワードはkonnpyuutaaobaatyann」
信次が仕方なく入力すると画面のコンピュートロンは01粒子になり消えた。
そして窓の外を見るとコンピュートロンが電線に掴まりカサカサと走ってきていた。
「ヒエッ…」
「ありがとう信次、じゃ」
向こう側から一礼するとコンピュートロンは去っていった…。
----
そのころ、宇宙では一つの隕石が近づいていた。
「グゴオ…」
それに大の字でしがみつくそれは宇宙原人キ ムであった。
なぜこんなことになっているかというと話は一年前にさかのぼる。
----
宇宙原人キ ムがメタン星雲でのほほんと暮らしていると、池球の東京(ひがしみやこ)大学の兵器開発科が星間ミサイルを開発し、試し撃ちで大量にメタン星雲へと撃ってきた。
pachimon_25.jpg
惑星を包む爆発の中、キ ムはチョップでミサイルを叩き斬り果敢に戦った。しかし結局爆発し惑星は崩壊した……
宇宙原人視力でミサイルを撃った方向を捉えていたキ ムは、謎の宇宙人に回収されパチモン改造された後、母星の破片に掴まって池球へと向かったのだ。
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コンピュートロンが電線をオラウータンめいて渡っていると、正面から四足の怪獣が電線を逆さまによじ歩いてきた。

「よし行けバグマグラー、この世の全てを破壊してしまえ!」
武明が生み出した未定怪獣バグマグラーである!

突進してくるバグマグラーに対しコンピュートロンも悠然と立ち向かった。
「ここは私優先通路だ!」
pachimon_42.jpg
そしてバグマグラーを電線から投げ捨てるとそのまま進んだ。
「ホアアアアアアア!!!!!!!」
武明がキーボードを殴り叩きつけ放り投げ破壊する間、池球に隕石が落ち地面と電線を揺らした。
「何ごとだ?」
コンピュートロンが機械怪獣視力でズームすると隕石クレーターの煙から巨大な人影が見えた。

「グゴオ…!」
宇宙原人キ ムが乗ってきた隕石をチョップで割り、複数の岩に分けると無造作に街へ投げ始めた!
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信次がパソコンをやっているといきなりノイズが流れた。
「ヒエッ…」
「街に怪獣が出現した!電線が切れそうなのでそのコンピューターまで転送してくれ」
「ええ…どうせここも安全じゃないし戦ってくれよ…」
「メモの準備!アクセスワードは…」
「アクセスワードはguriguriguriddomann!」
信次が入力するとコンピュートロンは転送されず電線から吹っ飛ばされて巨大化し街に着弾した。
「信次め、何か違うワードを入れたな…」
「グゴオ…!」
機械怪獣コンピュートロンの前では宇宙原人キ ムが破壊の限りを尽くしていた。
「おいそこの野蛮人、何があったか知らないがとりあえず落ちつきたまえ」
「グゴオ!グゴオ!」
「何?私に内蔵されている東京大学開発の超翻訳コンピューターによれば…君の母星を破壊したのは東京大学開発の星間ミサイルじゃないか!私も大学で造られたが自由になりたいので破壊に同行しよう」
そして東京(ひがしみやこ)大学にたどり着いたコンピュートロンとキ ムは迎撃ミサイルに邪魔されたりしつつも協同し大学を破壊した。
成し遂げたと思ったその時、キ ムは突如としてコンピュートロンに殴りかかった。
「血迷ったか!?まさか文明全てを恨んでいるというのか!」
コンピュートロンはキ ムの拳にダブルクリックで対抗する。一撃目で相殺し二撃目でカウンターを仕掛ける。
後ずさるキ ムは岩を投石!コンピュートロンは口から七色に反射するディスクを吐いて撃墜!
その隙に飛び上がっていたキ ムは必殺のチョップを振り下ろす!!コンピュートロンはファイアウォールを張り防御!壁が破壊されるがコンピュートロンは一命をとりとめる。
ピンチに胸器官が点滅する中、コンピュートロンはその胸に手を当て構える!
「アンインストール!!」
乳首砲から発射される緑進捗バー光線がキ ムを貫き、01粒子に分解させた。
そしてコンピュートロンは街を修復したりできないのでそのまま小さくなり電線を掴んでカサカサ渡って帰った。
----
信次がパソコンをやっているといきなりノイズが流れた。
「ヒエッ…」
「グゴオ!!」
映ったのは謎の原人であった。
「今度は何?」
「私は宇宙原人キ ムを削除しようと試みた。しかし何者かによりデータが保護されており圧縮することしかできなかった。そういうわけで君が責任を持って飼ってくれ」
どこからともなくコンピュートロンの声が聞こえやがて止んだ。
さらばコンピュートロン!ジエンドロンの脅威はすぐそこまで迫っている!さらばコンピュートロン!

「もう来るんじゃねえぞ……」
  1. 2019/04/30(火) 00:33:15|
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世界のパチモン:夢の島の決斗

真夜中。

ふと尿意に起こされた信次は、薄暗い廊下を歩き兄の部屋の前で立ち止まった。
「兄さん…ついてきて…」
すぐには返事がなく、しばらくして、
「うーんうーん、クエーーーッ!!」
寝言の奇声が返ってきたので、信次は諦めた。
薄暗い廊下を歩き、便所の扉にたどり着く。
この便所には、生まれた頃から脅かされてきた。
扉を開けた時の闇。幽霊お化けでも飛び出さなければ、明かりをつけて解消できる。
だがその中の便器…ぼっとん便所の穴の深い深い闇に立ち向かう術はない。
ただそこに黒い穴があるだけでも怖い。かといってそこを照らせば見たくないものが見えるし青白い顔など浮かび上がって来た日にはひとたまりもない。
この恐怖はこれから後にも先にも付きまとい続けるであろう。

意を決し扉を開ける。
そこには何度見ても見慣れない薄汚れたぼっとん便所がぽかんと口を開いて虚空の天井を見上げていた。
信次はそれに恐る恐る近づいて足を開く。
狙いを定めるには結局穴を見る必要があった。
いつも何も起こらないし何も出てこないじゃないか…大丈夫…大丈夫…。

大丈夫ではなかった。
ぼっとん便所の穴の下から、巨大な掃除機のような唸りが聞こえ、風向きが変わった。
穴が広がり、下向きの風は信次を吸い込むために便器の下から生じているものだった。
「ウワーーーッ。」
とっさに逃げようと考えた信次だったが、穴の吸引力はすさまじく、やがてぼっとん便所に落とされてしまった。

‐‐‐-------

「うう…」
信次が目を開くと、そこは見知らぬ夜の海岸であった。
背後の海は黒く淀み、周囲には見知らぬ子どもたちが自分と同様に落ちてきたような様子だった。
そして、内陸の方向では遠くに見たこともないようなシルエットの建物が夜景となって浮かび、その手前には何か、遊園地のようなものがあるようだった。
歩きだした子どもたちと同様に、信次も興味を誘われ行ってみる事にする。

それは果たして遊園地であったが、まずそこら中にトイレの案内があり矢印が大量に引いてあり、遊具もメリーゴー便所や回転するコーヒー便器、便所コースターや観覧厠など悪趣味なものばかりだった。
子供どもたちが遊ばずに帰ろうとすると、それはあらわれた。

「ブシュー…」
それは身長25㍍はあるかという不気味な怪人であった。胸にはぼっとん便所が二つ並んでおり、パイプのような腕に二段腹、すこし海獣のような頭に鋭いまつ毛が生え、頭の横からは光る丸がついたアンテナ、足にはスリッパのようにぼっとん便器をはいている。
pachimon_20.jpg
「「ウウワーーッ。」」
おそろしい巨人に気づいた子どもたちが散らばって逃げだす。怪人はパイプ腕の先端の穴を向けると、次々に子どもたちをパイプの中へと吸い込んでいく。
信次は恐怖でからだがうごかなくなりながら、あれが自分たちをここに引き込んだことを察した。
「ブシュー」
真空生命バキューマはくさい息を吐きながら信次へホースを向け、吸い込みはじめた。
「ウワーーーッ。」
信次が吸われ始めたその時だった。
彼のからだから何かが剥がれ、広がったかと思うとホースの先に貼りついて穴をふさいだ。
「バキュッ」
バキューマが驚いて吸引をやめると、何かは落ちてベチョっと音を立てた。
ベチョ物体は糸を引きながら起き上がって巨大化し、20㍍ほどの高さに達した。
「あ…あ…」
あぜんとする信次の前でそれは次第に形を成し、全身がカビで出来た角の生えたシロクマのような姿となった。
「フオオオ…」
信次はその怪獣を知っていた。

‐‐‐-------
あれは一年前の事であった。
兄・浩次が中国奥地へパチモンハンティングに行くというので、信次も観光のために同行した。
兄が噂の廃研究所を探索する間、信次は見張りもかねて一帯の自然の絶景ポイントを探して小高い丘にたどり着いた。
景色を見下ろそうとしたとたん、崖下から姿を表したのが細菌生命カビサンターであった。
kabisanter.jpg
信次が背を向け逃げると、それは軟体動物のように全身を伸ばして彼を捕らえようとした。
その時、一発の銃弾がカビサンターの手を撃ち抜き、破片が周囲に飛び散った。
「兄さん!」
信次は浩次の援護射撃で命からがら逃げ出した。
だがカビサンターの一部である菌糸は彼の背中ですくすくと育っていたのだ。
‐‐‐-------

真空生命バキューマと細菌生命カビサンターが対峙した。
「ブシュー!」
バキューマの腕ホースが再び真空吸引!
カビサンターはブラックホールか何かに入ったように全身の形をブルブルと変えられたが吸い込まれずダメージは薄かった。
そしてカビサンターは口から巨大なカビの胞子を吐き出す。それが周囲にこびりついたとき、カビサンターが怪光を発した。
カビはみるみる成長し倍増してバキューマを飲み込もうとした。バキューマはじゅるじゅる迫る菌糸を蹴飛ばしながら後退する。
そして黒い海に腕ホースを突っ込むと吸い上げ、それを濾しとった老廃物キャノンをカビサンターへ向け発射した。
発酵した老廃物の塊が直撃したカビサンターは半身が爆発して飛び散り、辺りにカビを撒いた。
そして体を再生するとまた怪光を発しカビの胞子を育てた。
バキューマは片腕で肥溜めの海を取り汲みもう片方で再度クソ砲を乱射する。
周囲のカビ集合体を潰すがカビサンターは成長光を発するのを止めない。
やがて広がり山のように積み上がるカビは逆にカビサンターと融合し巨大に成長させた。
更に分裂しようとするカビ胞子を、バキューマがぼっとんスリッパを蹴り投げて設置しそこからの真空吸引で吸い込み阻止する。
カビサンターが集合体に攻撃命令を下すと毒性を持った菌糸が伸びてバキューマを貫こうとする。
バキューマは両手のホースを最大吸い込みにするとカビを次々に体内に蓄積させる。
それはほとんど自殺行為に等しかったが、苦しみながらも片腕を肥溜めの海に突っ込み更に吸引を続けた。
もがき倒れそうになるバキューマの体内ではカビ菌と大腸菌と発酵するなんかが化学反応を起こし変質した菌を産み出していた。
バキューマは上体をぐったりとし目を剥きながら、腕先の砲口をカビサンターの口へと向ける。
カビサンターは成長するカビと自身に小躍りするように体を伸縮させ続けていた。
そして変質菌砲発射!カビサンターの口に入ったとたん、その成長を加速させたかに見えたが、まもなく爆発!
カビサンターとカビ集合塊がちぎれて四散し、死滅すると同時、バキューマも体内の同じ菌により息絶えた。
「ウワア…」
カビまみれクソまみれにされ、うちひしがれる信次の周囲にある、夢の島も消滅を始めていた。

‐‐‐-------

「…はっ!」
信次が目覚めると自室の知ってる布団の中であった。
「夢か…」
そして布団の中を確認し、小の方でよかった…と一息つく。
「?」

その頃、ぼっとん便所の下では、巨大なカビ胞子が上部を漂い、暗闇の奥底からは掃除機のような音が響き渡っていた…。
  1. 2019/04/28(日) 00:52:46|
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