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パチモン怪獣大熱戦:第3話「キュラキュラドロドロウオ~ン」


「おい、聞いたか?また首相辞退するってさ」

「本当か?今年に入って36人目だぞ?」



公園で、中年達のそんな話を聞きながら俺は弁当にがっついていた。


あの時からこの国は病んでしまった。

無力な老害どものせいで・・・・・・。

俺が国の主導者ならば最悪の事態は免れたはずだ。

だが現実には、自己中心的な老害が集まる上層に対して、無力な若造の意見が届くはずもない。

そうして悪だけがこの世を支配する。

全てのバランスが崩壊している。

だから俺はもっとバランスを崩してやるのさ。こいつの力を借りて。



昼下がりの国家大会議堂前。

「・・・おお、海原君か。昼食はお召しになったかな」
玄関前の長い階段を降りきって、白髪の老人が話しかけた。


「ええ、首相。・・・首相もお召しになりますか」

海原と呼ばれた若い男は、ブロマイドのような紙を二本の指に挟んでいた。

「いや、私はもう・・・・・・ん?」
首相は、海原が右腕を天に突き上げたのを見た。

ブロマイドには巨大な古代魚が書かれているのが見えた。

それは一瞬だった。


ブロマイドが手放され、地面に突き刺さった時、
その刺し口から大量の水が噴出した。

「なんだね、これは!」
「最後の晩餐です!」

一瞬にして水が増幅する。
その速度はコンマ1秒で2倍といった所。


そして水の塊は巨大な魚の怪獣へと変貌した。


「ウオオオオオオオオオオオーーーーンンン!!」




場所は郊外の上空に移る。

3機のドラ焼きのようなUFOが、都市の方面に向け一直線に飛んでいた。

「キュラドロスB、距離は?」

「キュラドロスA、大体あと100マイルくらいだ」

「AとB、そいつ強いかな?」

「キュラドロスC、案ずることはない」

「キュラドロスC、お前なら大丈夫だ」

「キュラドロスB、お前ならって?」

「キュラドロスC、ママンが指名したのはお前だ」

「キュラドロスC、だから今回はお前だけ戦え」

「AとB、キミらは?」

「キュラドロスC、見送りだ」

「キュラドロスC、お迎えだ」

「AとB、酷いなキミらは」


そして3体のキュラドロスは都市の上空へたどり着く。

その下では巨大な魚の怪獣が、のたうちまわっている。

「AとB、アイツでかいぞ」

「C、お前よりはな」

「C、だがママンほどじゃない」

「AとB、協力しよう」

「C、断る」

「C、断る」

「AとB、酷いなキミらは」

キュラドロスCはしぶしぶ、低空飛行になったあと、
自らの体を口から吐き出し、地面に降り立った。


「一体どういうつもりなんだ、海原君!」
首相が問う。

「俺は今まで崩れたパワーバランスに押しつぶされてきた、だから重石を洗い流してやるのさ!」
海原が得意げに叫ぶ。
彼らは肩まで水に浸かっていた。

「君がやっていることは同じだ、結局力に頼るしかないではないか!」

「黙れ老害、そいつを今からひっくり返すんだよ!」


巨大な魚が体を引きずる。
目の前の、ドラ焼きに向かっていた。

「こっちくんな」

「ウオオオオオオオオオオオオン!?」

魚の目が何故か上を向いた。
そこにはやかましいエンジン音を鳴らすヘリが。

「・・・さあ!またまた始まりました「パチワン」グランプリ第三戦!!
 実況は引き続きワタクシ、邪魔田 怒毛男がお送りしますッ!!
 本日の予選第三戦目は、大魚竜ウオー 対 吸血怪獣キュラドロス!軍配はどちらに上がるのかッ!!」


「ウオオオオオオオオオオーーーーン!」
ウオーの体の隙間から大量の水が流れ出る。
それは波を形作り、キュラドロスを吹き飛ばした。

「ひいいい、水吸っても腹の足しにならんのよね」
キュラドロスは波の一部を飲み込んでいたが、ほぼ無駄だった。


「ひっくり返す?何を解決したいんだ、海原!」
激流に押されながら二人の男は睨み合っていた。

「俺はこの国をあるべき姿に戻したいんだよ!」
「進展を望まないとは、若者らしくない!」
「違う、本来あるべき正常なものにしたいんだ!」
「変えるのか、戻すのか?」
「同じ事だろ!」
「革新をもたらすにしても、たった一人では独裁だ!」
「何を言っている?俺は捨て駒だよ。新時代の為の」
「海原・・・!」

ウオーは豆粒の言い争いなど気にしていなかった。
水かさは増す一方だ。

「しょうがないなあ、使いたくなかったけど」
キュラドロスの二本の触覚が、数倍に伸びる。

次第にそれは高速でうねり、その鞭から発せられる音は超音波となった。
触覚のうねりの幅は広がり、速度を増していく。

「ウオオオオオオオ!?」
触覚が音の刃となりウオーの鱗を切り刻む。
ついでにヘリも。

超音波が辺りを包み、都市を揺るがす。


「・・・くっ!捨て駒と言ったな?・・・もったいないぞ?」
老人が耳を抑えながら若造に言う。

「・・・なんだ?何を言っている?」
超高音の雑音の中で若造は聞き返した。

「聞こえないか?それでもかまわん、君には夢があるだろう」
「聞こえてるぞ、若いからな・・・ああ確かにこれは夢だ。未来を誰かに託せればいい」
「本当にそれでいいのか?正す者が居なければ、同じことを繰り返すかも知れないんだぞ?」
「突然、どうした?」
「英雄になりたいのならもう少し頭を使うべきだ、これでは駄々を捏ねているのと同じになってしまわないか?」
「・・・あの怪獣のようにか?」


「ウオオオオオオオオオオ!!!」
傷だらけのウオーが、キュラドロス目掛けて突進する。
触覚ブレードを中断させられ、キュラドロスが怯んだ。

「あ」

ウオーが巨大な口をあんぐりと開ける。

「ママン、今までたのしかったよ・・・」

そして鋭い牙の羅列が叩き落とされる。
飲み込まれたキュラドロスは、噛み砕かれて跡形もなくなった。


「首相、命乞いのつもりなら止めときな。あの魚は俺にも止められない」
「だから考えろといったんだ。私はともかく、あの魚を誰が止めるんだ?」
「・・・怪獣だよ」
「怪獣?全てを破壊する怪獣と怪獣をぶつけて、いつ正常な世界に戻るというんだ」
「俺が愚かだと?」
「もう誰にも賢明な判断は出来ないんだよ、君も私もそうだったように」
「あきらめか?」
「君がしているのもあきらめだと私は思う」
「じゃあ俺はどうすればいい?」
「それを探しているんだよ、君の言う老害も」
「皆迷っているというのか?」
「だが君には夢があったろう、あれは・・・」
「口だけは・・・」
そして二人は沈んでしまった。


「・・・あとAとB、キミらは本当に酷いやつらだな」

キュラドロスの生首・・・もといUFOブロックが、上空からウオーを見下ろす。
そして口から電磁ビームを連射する。それはウオーの目玉に向かっていた。

「ウオオオオオオン!?」
ウオーの悲鳴が都市に響く。
目をえぐられた魚の怪獣は、横たわりのたうちまわった。

「ウオー、そんなに痛かった?」

ウオーの体が縮んで、それに吸われるように水も退いていく。
それらは最終的に、一枚のブロマイドに戻った。


「うぐあーおぼれるー・・・あ、決着ついたようですね、吸血怪獣キュラドロスの勝利ですね、はい。
 それでは皆さんまた来週・・・・・・」
びしょ濡れのオッサンはそそくさと去っていった。


数日後。

国家大会議堂の前にはマスコミが群がっていた。

「海原議員、生物兵器開発に投資していたとは事実ですか!?」
「巨大魚を呼び出したというのもあなたですか!?」

それに答えたのは首相であった。

「私がやりました」


マスコミの塊が移動し、海原はひどく複雑な気分になった。








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  1. 2011/05/27(金) 08:56:01|
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